女性応援企業

株式会社イコーズ

国内の港から港へ荷物を運ぶ「内航海運」分野で船舶の保守から船員・運航の管理までマネジメントを担い、日本の海上輸送の大動脈を支えています。
株式会社イコーズ
女性応援ポイント
  • 業  種 / 海運業
  • 所在地  / 周南市御幸通2-12 秋本ビル4F
  • 従業員数 / 陸上15名(うち女性が3割)、海上130名※2021年3月現在
  • ホームページ / http://www.ikous.co.jp/

株式会社イコーズ 人財開発室の白石麻衣さんと、工務部の村上愛子さんにお話を伺いました。

どんなお仕事をされている会社ですか?

当社は内航海運の船舶管理をしている会社です。内航海運とは、国内の港から港へ荷物を輸送することを言います。船を所有している持ち主から船舶をお借りして、荷主の荷物を安全・確実に港に届けるのがわたしたちの仕事です。

主な業務は3つあります。

一つ目は、船が安全に運航できるよう必要な情報を提供したり船長への助言や訪船を通じた安全教育等を行っております。

二つ目は、船のエンジンやその他機器の保守・整備を行い、船を走らせるのに適切な状態に管理する保船管理業務です。

三つ目は、船員を雇用して船に配乗する船員配乗業務です。東京や横浜など関東方面や北海道まで走る船もありますし、瀬戸内海だけを回る船もあります。誰がどの港で降りて次に誰が乗るか等、全国にいる船員さんの配乗を管理しています。

どのような方が働いていらっしゃいますか?

スタッフは大きく陸上勤務と海上勤務にわけられます。

まず、私たちのような管理業務を担うのが陸上勤務です。

保船管理や安全管理については船の専門知識が必要ですが、船員対応の部署は、海運とは別の業界から移ってきた人も多く働いています。実務の中で覚えながら対応できますので、経験がないとできないということは全くありません。日々の業務の中で比較的専門的な分野の経験が身につくこともあって、一旦入ると長く勤める人も多く、特にその傾向は女性に強いようにも感じています。オフィスの男女比は7対3くらいで、男性の方が多いですが、男女関係なく仕事で力を発揮できる環境です。

海上勤務は、実際に船に乗って業務に当たる船員で、当社の従業員の約9割を占めます。経験者を中途採用するほか、新卒者も毎年1〜2名採用しています。

車の運転に免許が必要なのと同じように、乗船勤務には「海技士」免許が求められるのですが、水産系の学校出身ではない方や、実際の海上経験の少ない新入社員には、独自の育成プログラムでフォローの体制を整えています。海技士は6級から1級まであり、当社では、この海技士資格で職務が決まり、それによって給与も決定されます。職務が上がるスピードは人それぞれで、年功序列ではありません。

また、船員の勤務形態は独特です。内航海運を専門とする当社の場合、短くて1ヶ月半、長いと2ヶ月と10日乗船します。乗船するとその期間は船を降りられませんから、体力的にも精神的にも強さが求められる職種といえます。

 

 

社員が働きやすいように工夫していることはありますか?

当社では、育児休暇はもちろん、1時間単位で休暇を取得できるなど、家庭とうまくバランスを取りながら働ける環境を用意しています。

実は、これらの制度は、社員の状況に応じて働きやすさを実現する中で整備されてきたものです。育休制度は、7年前に女性社員が出産したことを機に初めて導入されました。

時間単位で休暇を取得できる制度は、昨年、子育て世代の社員が増える中で、子どもの体調不良や行事でもうまく仕事と家庭のバランスが取れるようにと導入されました。
 私たちは二人とも、育児休暇を取得して昨年4月に復帰したのですが、復帰当初は休暇取得は半日又は一日単位でした。そのため子どもの体調不良で半休や1日休みを取ることが多くなってしまい、自分の仕事が進まないだけでなく、他のスタッフに迷惑をかけるのではと気になってもいました。その後時間単位の休暇制度ができたことで、仕事の進捗や家庭の状況に合わせてより柔軟に対応できるようになりましたので、本当に助かりましたね。

これも、社内で困ったときに相談できる風土があること、社員の状況をしっかり見ていてくれる上司や同僚に恵まれているからだと思います。

 

 

内航海運業界を前進させるというミッションを掲げておられますね。

海運は、飛行機や自動車に比べて少ないエネルギーで効率的に大量の物資を輸送でき、とても環境に優しい物流手段です。日本は周囲を海に囲まれていますので、内航海運業界自体がもっと進化することで、貢献できる役割も大きくできるのではないかというのが当社の考え方です。

そのための取組みの一つとして、日本財団の「MEGURI2040」という無人運航船の実証実験プロジェクトにも参画しています。自動車の自動運転はみなさんご存知だと思いますが、それを海運でも実現するための実証プロジェクトです。船員不足対策やヒューマンエラーによる事故削減などの効果が期待され、40以上の企業や団体と協力して、20年後の2040年には50%の船舶の無人運航することを目指しています。
無人運航の実現には、技術面だけでなく法規制などの課題もありますが、まずはわたしたちにできることから取り組むという姿勢で、事故のない安全な運航と船員さんの負担軽減に向けた技術開発を、これからも進めていきます。

 

取材を終えて

大型船が徳山下松港を行き交う風景はよく目にしていましたが、国内の貨物輸送の4割が船によって行われていることを今回の取材で初めて知りました。そういった内航海運を支えているのがイコーズ社。「事故があってはならない」という使命感ある言葉が自然と語られる様子に、プロフェッショナルな意識をもって一人ひとり責任ある仕事をされているのだなと感じました。一方で、社員の皆さんが執務するオフィスは冗談が飛び交って、明るく活気のある雰囲気でした。お話の中で伺った社員が働きやすい柔軟な職場づくりは、日頃のコミュニケーションの良さから生まれることが感じられる気持ちのいい職場でした。